WHAT'S NATIVE TEA?

NATIVE TEAでは主に九州・福岡県産の八女茶を取り扱っています。

過去から現在まで、日本茶は、日本人の暮らしに欠かせないものであり、日本の文化にも大きく寄与しています。

そして、お茶は産地によって味が異なり、長らく培われてきた土壌の成分・毎年変化する気候状況・品質を見極める茶農家の技術の組み合わせによって更にこまかい味の違いを楽しめます。

ここでは、特にお茶のうまみや色彩が楽しめる八女茶を主に取り扱い、改めてお茶のおいしさ・奥深さを楽しんで頂ければと思っています。

同じ九州・八女茶といえども地域によっても全く味わいが異なります。
どうぞ、それぞれの違いを一服、お楽しみください。

ああああ 

 きっかけは、朝の一杯のお茶だった。


私は元来、仕事がすきなタイプの人間でした。20代の頃からライターで独立しようと、昼夜問わず仕事に明け暮れていました。

毎日パソコンにかじりつく日々を過ごしているとあっという間に時は経ち、東京から福岡に移住して数年後には、晴れてブランディング兼ライターの仕事で独立することができました(紆余曲折あり)。たくさんの想いを言語化するのは、とてもやり甲斐のある仕事です。ただ一方で、締め切りが常にあるお仕事です。つまり、いつも時間との戦いでもありました。昼に取材、夜に原稿、その合間に家事をこなす。そんな日々が続き、いつしか自分の時間が完全に持てなくなりました。

もっとリラックスした時間を作りたい」。あれこれ方法を模索した結果、思いついたのが、朝早く起きることでした。

誰からも連絡が来ない時間帯に起きれば、ゆっくりと過ごすことができる。そんな最高なことはない。だけれど、朝早く起きるのは結構大変。それなら、何かご褒美があれば頑張れるかもしれない。欲はどんどん湧いてきました。

何か特別で、美味しいもので、自分だけの時間を満たしたい。
それで私が
何気なく手にしたのが、取材先の帰りに買った、八女の煎茶だったのです。

お湯を沸かす間にストレッチで体をほぐし、そのまま心を空っぽに深呼吸。
お湯が沸いてしばらくしたら、ゆっくり、自分のためだけの一杯を入れる。

お茶って、おいしい。お茶って、なんて美しい。

朝茶タイムは、初日から、
平和な時に包まれ、心が穏やかな気持ちでいっぱいになりました。
そして朝茶を繰り返すうちに、昔よりもずっと穏やかに一日を過ごせるようになり、少しずつですが、周囲への感謝の気持ちを口に出すこと増えていました。

きっと、
朝に美しいと感動する時間、
美味しいと感じる時間、
そして何より「自ら考えて選択した」自分自身が誇らしく、豊かに感じたからだと思います。

歳をとればとるほど、
仕事や家庭でも責任が出てきて
自分自身のために時間を使うというのは、
なんだかとても贅沢のように感じます。
けれども実は贅沢でもなんでもなく
例えば日常にちょっとした工夫を取り入れて

自分自身と向き合う時間を意識的に増やしていければ、
自分のことを大切にできる。
自分を大切にできれば、周囲も大切にできる。

そんなことを気づかせてくれたのが、
たった一杯のお茶でした。

私は、この体験がもっと広がれば、
きっともっと自分軸がはっきり見えてきて、自分自身の人生を特別だと感じる瞬間が来るのでは。
そうすれば幸せな人が増えて、その人はさらに周囲を幸せにしていくのではないだろうか。


そんな想いがきっかけで
日本茶のブランドを立ち上げようと決めました。

『YOUR OWN TIME,YOUR TRUE SELF, WITH NATURE』
意訳すると
『みかたを、自然に。』

自然を味方につける。
見方を自然にする。

そんなきっかけがこの”NATIVE TEA”にあること
心から願っています。
 


NATIVE=土着、自生の、ありのままの


「ローカルって一言でいっても、その歴史の奥深さや多種多様さはまだまだ切り取られていないよね」
そんなことをまさに体験できたのは、お茶を通じてでした。
たとえば、「至」teaの茶産地である八女市矢部村では玉露のお茶摘みの時期になると、地元の人たちに呼びかけ、茶摘みに協力できる人たちをあつめます。まだ日も出てないうちからぞろぞろと近所から集まったと思えば、そこからテンポよくほとんど休むこともなく、摘み終わるまでひたすら茶葉を一つひとつ確かめながら丁寧に摘んでいきます。もちろん煎茶も、茶植えから雑草取りまで地域のおばあちゃんおじいちゃんも小さな子供たちも一丸となって手伝っています。山間の霧立ち込める中で様々な年代の人たちが集い茶を摘む姿は、まさしく日本の原風景を体感できる瞬間です。

何が言いたいかというと、村では、そんなお茶摘みの数日~数週間のために、日々の暮らしを通じてその土地にすまう人たちと絆を深め合っていることがとても興味深いのです。例えば野菜を分け合ったり、道端で近況報告をしあったり、消防隊としてまちを巡回したり、時に豪雨で大変な時は家の空いている場所を提供したりといった具合です。そしてまたそれぞれの場所では夏祭りや蛍の鑑賞、川遊び、紅葉狩り、しめ縄作りなど、さまざまな風習や習わしがあり、まさに皆の集合体=まちと、ひとつの暮らしごとを紡いでいます。別の地域ではお茶摘みが漁だったり、祭りだったりします。


都会では対局的にある仕事と暮らしの境が曖昧なのが地方のスタンダード。なんでも資本的な考えや段取りというものが必ずしも優先されていません。多世代の人たちが不便なく心地よく暮らせること。そのバランスを常に模索してもがいて時にぶつかっては日々を積み重ねています。

福岡市と八女市のように、また福岡と大分など他九州地域のように一つの県、一つの島とあってもこまかいグラデーションが存在して居るのが、九州の面白いところです。おそらくその土地や自然での体感値の違いがあるのではないかと思います。

様々な土地の自然・歴史とともにまた、様々な人間関係やコミュニティがある。
時には地元を出て、そして帰ってきた人がまた根付いて、その人の吸ってきた空気によって、またゆっくりと見えぬ生活形態が生まれる。

そうして、その土地にすまう人たちがゆっくりゆっくりと薄紙のごとく重ねてきたものが、独自の文化として地域には根ざしている。

地域はまさに、時の積層ともいえます。

独自性の高いコミュニティは、単なる「地域」という都会の反対語で括るのではなく、むしろ逆に学ぶこと
すらたくさんあるのではないだろうかと、福岡で暮らした10年で感じるようになりました。

移り変わる気候や時代の中で、多様を認め合いぶつかり受け入れあいながら、目の前の暮らしを丁寧に営んでいくことは、これから社会でも必要な視点だなと感じたのです。

とはいえ、なかなか外からでは独自の文化や歴史などにいきなり興味を持つことは難しいものです。でももしお茶だったら、その場所の土壌、気候、住民の組み合わせでできるお茶だったら少しでも体感できるのではないか。

NATIVE TEAの”NATIVE”には、そんな、土着文化の奥深い文化を尊敬して、名付けました。

地方だから何もない、ではなくて、地方だからどうしているのか視点を変えて見ることができれば自分の田舎でも、はたまたどこかの地方でも、きっとまた新たな発見がありそう。

私自分もこれからNATIVEの概念を通じて、様々な地域独自の文化や生活様式の発見などできたらいいなと思っています。

今後はお茶を中心に九州地域の日本茶を中心とした情報発信もしていきたいと思いますので、どうぞご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

NATIVE TEA 店主 フルカワ カイ

1981年生まれ、大分出身。30代の時に東京から福岡へと拠点を移した時に、福岡のクリエイティブな文化を肌で感じて以降、地域活性ライターとして独立する。30代後半よりブランディングを通じて全国展開などで地域に関わる企業や九州を拠点とした企業をサポート。令和元年に取材の帰り道で買った八女茶をきっかけにお茶の美味しさに目覚め、お茶コミュニティを仲間とともに立ち上げる。2021年より関東在住。ブランディング事業ともに、八女茶を中心に取り扱う「NATIVETEA」事業を始める。


<NATIVE TEA CONCEPUT>

 Drinking green tea is a very special moment in Japan.

The characteristics of the soil, the microclimate and the skills of the grower determine taste, flavor and fragrance of each Japanese tea variety. The culture and history of each area are embedded in its green tea!

 At NATIVE TEA, we hope you will take the time to appreciate nature and express your true feelings while enjoying a cup of our wonderful green tea. We are confident you will cherish its unique deliciousness in every sip.

Thank you.